寒梅、咲き始める
写真は定時制図書室前にある梅の木。
2月20日(月)の午前のものです。枝の先に見えるピンク色は梅の花。下の方はまだつぼみのままなので、今まさに咲き始めたのでしょう。
さて、こちらは同じ2月20日の午後のもの。なんと数時間しか経っていないのに花の数が増えているではありませんか。
この日はとても天気が良く、朗らかな陽気が気温を高めたからなのか、梅の木もここぞとばかり花を咲かせたのでしょう。
さて、受験の神さまといえば北野天満宮や太宰府天満宮。ここに祀られている菅原道真が作った短歌に
東風(こち)吹かば匂(にお)いおこせよ梅の花 主(あるじ)なしとて春な忘れそ
という歌がありますね。太宰府天満宮で買える鉛筆にも書かれていますので、見たことがある人もいるのではないでしょうか。
現代語訳 東からの風が吹く季節になったら、梅よ、花を咲かせて匂いを太宰府まで届けておくれ。梅の木がある京都には主人である私はいないが、けっして春を忘れてはいけないよ。
菅原道真は太宰府に住むことになった際、京都の邸宅に残さなければならなかった梅の木を題材にして詠んだものです。
菅原道真が太宰府に住むことになった理由は割愛しますが、梅の花が最も強い香りを放つのは、満開の花ではなく開花してすぐの花だそうです。とは言っても香りは弱いものですので、鼻を近づけなければよく分かりません。
もし咲き始めの小さな花に出会うことがあったなら、菅原道真も愛した梅の香りを感じとってみてはどうでしょうか。