校長挨拶 
 
第31代校長 中川 泰
 
◆本校は、今年で創立121年目を迎える歴史と伝統のある学校です。平成24年度には、多くの皆様方のご支援により34年ぶりに男女共学が復活し、今年度で13年目を迎え、今年の新入生は、本校創立以来初めて、普通科で男子の数が女子の数を上回りました。「凜として凜々しく文武一道を目指す」を合言葉に、教職員、生徒、好文会(保護者会)、清香会(同窓会)が一丸となって教育活動に取り組んでいます。
 
◆本校は、明治36年に熊本県立高等女学校として開校して以来、昭和23年に熊本県立第一高等女学校と熊本県立第二高等女学校が合併して熊本県立女子高等学校となり、翌年、熊本県立第一高等学校と改称して、現在に至っています。卒業生は     男女合わせて、約4万3千人を超え、あらゆる分野にわたり、全国各地はもとより、海外にも活動の場を広げ、それぞれの地で目覚ましい活躍をしています。その中には、俳人の中村汀女先生、歌人で書家の安永蕗子先生もいらっしゃいます。
 
◆およそ150年前、熊本の新時代は本校の地から始まりました。明治3年、現正門付近には、医学校及び洋式の病院が設立され、医学校では後の日本医学界を代表する北里柴三郎も学んでいます。また明治4年、現体育館の地には熊本洋学校が開設され、洋学校からは当時の政治や社会、文化等をリードした徳富蘇峰や、日本初の動力機による公開飛行を実施した日野熊蔵など、特筆すべき多くの人材が輩出されています。

◆本校は、熊本市中心地の加藤清正が造った熊本城の敷地内にあり、校内は楠の大木や梅の木々に囲まれ、静謐の中、落ち着いた雰囲気が感じられます。また、熊本市の交通網の中心である桜町バスターミナルから徒歩5分という、通学に大変便利な環境にあります。生徒たちは、長い歴史や伝統、文化に育まれて、聡明で、礼儀正しく、誠実さに溢れ、毎日、勉学や部活動等に勤しんでいます。教職員もそれぞれの持ち味を発揮しながら、生徒一人一人の夢実現のために頑張っているところです。
 
◆本校の教育精神は、校章に象徴される「白梅の精神」にあります。春に先がけ、凜冽たる空気の中で、凜乎として気品高い香りを放つ白梅の精神、それは、叡知、真理の探究、自律、高潔、品格を意味しています。平成25年の創立110周年の年には、110本目の梅の木が植樹され、季節ごとに豊かな表情と気品高い香りを放ち、本校の歴史と伝統に彩りを添えています。第一高校は、これからも「凜とした気品ある心豊かな一高生の育成」を目指します。
 
 令和6年4月1日