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85年前の校長室
本校の本館は、国の登録有形文化財に指定されており、伝統と優れた意匠を持つ建物です。この本館の玄関を入って左に進み、一番奥にある部屋が校長室です。
校長室も1937年(昭和12年)の本館完成当時の状態から基本的に手を加えられることなく現在に至っています。なので、部屋のあちらこちらから歴史の香りがしてきます。
校長室の入口です。このドアからもう年代を感じさせます。
そして、天井の中央から吊下げられたシャンデリア!
非常に精巧な作りで、相当価値あるものと思われます。
普段はスイッチはオフにしています。
天井の梁の端にも襞の意匠が施されています。
窓のカーテンも重厚感があります。
校長室に初めて来られた方は、皆さん口を揃えて「立派な校長室ですね」と言われます。
私も最初そう思いました。
そして、85年間の時を経て、いまだに建設当時のままの形で校長室として存在し続けているという事実を知ると、85年分の多くの人々の願いや期待が静かにこの部屋の空気として漂っている、そんな感じがしました。だから、この部屋の空気はちょっと「濃い」のかもしれません。
この歴史ある校長室で仕事をしながら、この部屋に相応しい校長像を模索している毎日です。
(令和4年9月9日 校長 田中 篤)