平成29年度 学校長より

1学期始業式 校長式辞

4月10日1学期始業式式辞

                                                    H29.4.10 光 永 幸 生

今年度のはじまりの始業式にあたり、話をさせていただきます。

今年の春は例年より寒く、高森でも、まだ桜の開花が遅れたようです。4月2日に、私の高校の同窓会の南阿蘇地区の花見の宴があったのですが、小雨、また雹も降ってきたので、急遽屋内で行うことになりました。そのときも、高森高校のことが話題となり、母校でなくても、地域の方々の本校への期待の大きさを強く感じた次第でした。

さて、本校のスローガン

 「一人一人が輝く学校」

   ~響き渡る学び、優しさ、強さの個性あるハーモニー

は、今年も継続します。

高森高校の良さの第一は、先生方と生徒の皆さんが近い関係にあることだと思います。皆さんの強みを見つけ、そこを伸ばすことができる学校です。つまり一人一人が輝く学校であり、高森高校はそうあることを目指さなければなりません。

しかし、「輝かせてくれる」と思ってはいけません。自分で「輝こう」という意志をも

たなければいけません。それを謳っているのが本校の校訓です。本校の校訓は中国の古典である「中庸」に記された三徳「知」「仁」「勇」から考えて制定されたものです。そして、この「知」「仁」「勇」を優しく言い換えたのが、サブタイトルにある「学び」「優しさ」「強さ」です。これらはどれも大事な道徳的内容を含んでいますし、人として大事なことであると思います。

本来の意味、当時の先生方の先輩のみなさんの思いは、入学式の式辞の中で触れたいと思いますが、現在の皆さんへのメッセージを具体的にいうと

「知:学び」とは、「広い教養と深い論理的思考力を身につける」こと

「仁:優しさ」とは、「コミュニケーション能力を高め、社会性を育む」こと、

「勇:強さ」とは「強い忍耐力と自己解決能力の養成」を目標として、日々精進して欲しいと思っています。

さて、「中庸」とはどんな意味があるのでしょうか。「真ん中」とか「平均」という意味ではありません。どちらにも偏らない、いわゆる「丁度良いところ」という意味があります。「知」「仁」「勇」と言っても、一人一人に合ったバランスがあり、それが個性だと考えます。そしてこれらは「個性に合ったバランスよい人」になって美しいハーモニーを響かせて欲しいという願いになっています。

 改めて、本校の校訓とスローガンをよく理解し、今年度も何事にも大いに挑戦し、失敗してもくじけずに、いろいろな壁に立ち向かっていって欲しいと思います。

 さて、午後からは45名の新入生が入学してきます。多くの新入生を迎えることができ、とても嬉しい限りです。先生方の人数も増えました。高森高校はいろいろな意味で新しい時代の幕明けの時期に来ました。教育課程の変更、県立学校では先駆けて行うことになるICTを利用した教育の推進、総学の時間の新プラン等、教育環境は整いつつあります。しかし、これこそみなさんがあらゆることに対して「自分で考えよう!」「いろいろなものに興味を持ってアクティブに取り組もう!」そして「自ら輝こう!」という気持ちで取り組まないと無駄なものになっていきます。

 皆さんには、この高森高校の生徒であることにプライドを持ち、将来、グローバル的にもローカル的にも有為な人材として社会で活躍できることを望んで、今年度、最初の話とさせていただきます。