平成25年度 学校長より

カテゴリ:平成25年度 校長室便り

校長室便り No.4

7月19日は終業式でした。式では3つの話をしました。

1つ目は、「本気度」です。史上最高齢となる80歳で世界最高峰エベレスト登頂に成功された三浦雄一郎さん(80)と高校野球の対戦校であった文徳高校を例に挙げました。何かを成すためには「本気」になって取り組むことが必要です。3年生で就職を希望する人は、916日以降入社試験が実施されます。自分の一生を左右する大事な試験です。いい結果を得るためには、やはり人一倍の努力が必要になります。同じことは、専門学校や大学への進学を考えている人にも言えます。悔いを残さないためにも、しっかりとした準備をして試験に臨んでください。みんなの「本気度」が試される時が来ています。

 

2つ目は、「思いやりの心」です。一ヶ月前、テレビ番組で海上自衛隊の教育隊の訓練の様子を見ました。ここでは、制服の着こなしや寝具のたたみ方のチェックの他に歯磨きのチェックがありました。海上自衛隊では航海に出ると数か月間洋上での生活となります。途中で歯が痛くなってもすぐには虫歯の治療ができず、緊急の場合はヘリコプターでの搬送だそうです。そうなると部隊全員に大きな迷惑をかけることになります。限られた艦内のスペースで集団生活を行う上では、日頃から協力して健康の維持やお互いに「思いやりの心」をもって生活することが大事になります。その一環として、トイレの紙が常にきちんと三つ折りにされていました。次の人が気持ちよく使うために三つ折りにすることが習慣化されていました。これを見て、お互いに少し気をつけることで、集団での生活がスムーズにいくのは、高校での生活にも言えることです。お互いが次の人への「思いやりの心」を持ってほしいと思います。81718日には高森町で一番大きな祭り、風鎮祭が開催されます。地元の祭りですから一緒に盛り上げていきましょう。花火の後片付けの早朝ボランティアもよろしくお願いします。

 

3つ目は、「命を大切にする」です。私が高校1年生の時、年配の数学の先生が「夏休みは誰も死ぬことなく、元気にまた2学期会いましょう。」と夏休み前の最後の時間に言われました。当時私達は誰も自分たちが死ぬことなど思いもしないので、「なんば言いなっとだろか。」としか思いませんでした。しかし、教師になってこの立場になれば、あの時先生が言われた意味がよくわかります。「誰一人として休み中事故やけがで欠けることなく、826日の2学期始業式に元気な姿を見せて下さい。」と、私も言いました。

 

夏休み期間中、家庭訪問、課外授業、部活動、各種ボランティア活動、アルバイト、家庭での手伝いなど様々な活動を通して、生徒が一回り逞しく成長してくれることを期待しています。

校長室便り No.3

今年も5月31日から6月3日かけて高校総体・総文祭が開催されました。(一部の競技は5月の25日から)

本校陸上部では、円盤投げとハンマー投げに南九州大会出場の期待がかかりました。本校は部員が少なくマネージャーを含めて15名です。そこで、自分の競技以外にも他の部員の応援や道具の準備など、やることが多くあり、そんな中でコンディションを整えるのは大変だったと思います。

4日間にわたって繰り広げられる陸上の各種目を見ていて、特に苛酷だなあと思ったのは男子400mです。開会式後の午後2時20分から予選が始まり、午後5時から準決勝、午後610分から決勝です。予選は14組あり、各組1位の14名と予選記録上位者10名の計24名が準決勝へ進出します。予選1組の開始と14組の終了の時間差が1時間程度あり、14組から準決勝に残った選手は予選からわずか1時間半後には準決勝で走らなければなりません。そして準決勝では各組の2位までの6名と準決勝記録の上位者2名の計8名が決勝へ進出します。今年は準決勝の1組に有力選手が集まる結果となり、厳しい現実がありました。夢のインターハイへつながる南九州大会出場は、例年50秒台を出せば確実でした。しかし、今年はレベルが高く49秒台でも7位に終わり、南九州大会への出場がかないませんでした。

「早い選手ではなく、強い選手にならなければいけない。」これは昨年まで本校の陸上部顧問を務めていた上田教諭の言葉です。高校総体を経て、南九州大会やインターハイへ出場するためには、本番につながる大会できちんと結果を出せる精神力と走力(技術力)を身に付けることの大切さを痛感しました。

高校総体の結果、男子ハンマー投げで佐藤大輔(蘇陽中出身)が5位、男子円盤投げで坂井勇人(高森中出身)が6位に入賞し、本校陸上部として5年連続の南九州大会出場を果たしました。今年の南九州大会は613日から16日まで熊本市の熊本県民総合運動公園陸上競技場で開催されました。2人はインターハイへの出場を目指してベストを尽くしましたが、残念ながら6位入賞を果たすことはできませんでした。高森町及び町議会から激励並びに金一封の支援をいただきましたことに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

陸上部南九州大会出場


校長室便り No.2

後援会総会
熊本県立高森高等学校長
廣 野  康 孝
平成25年度 後援会総会

 5月15日(水)中間考査の第1日目、午後から後援会総会を開催しました。校長あいさつの中で、嬉しかった5月3日の出来事を紹介しました。

 ここ2,3日好天が続きますが、ゴールデンウィーク後半も好天が続きました。5月3日は憲法記念日で後半の連休の初日でした。午前中各部活動の様子を見に来きますとグランドに年配の男性の方がいらっしゃいました。話を伺ったところ「本校の卒業生で、昭和43年卒業、今日は法事で高森へ帰ってきたので高校へ久しぶりにやって来た。」「正門から来ていると陸上部の生徒から大きな声で「こんにちは」とあいさつをされ、とても気持ちがよかった。」「自分たちが生徒の時は、ほとんど休みの日は練習などしていなかった。」「いい後輩たちが育っていますね。」と褒めていただきとてもうれしくなりました。現在、高森高校の生徒はあいさつや服装をきちんとすることが当たり前になっています。

 総会では、予定されていた議事の審議後、3年間後援会会長を務めていただいた藤本前会長と2年間副会長を務めていただいた牛嶋前副会長に、山村新会長から感謝状が贈呈されました。お二人には、後援会の役員としてご尽力いただきましたことにあらためて感謝申し上げます。また、総会後は各クラスで学級懇談会が開かれ、各クラス担任から学級経営方針や生徒の近況等が説明されました。総会に出席していただきました保護者の皆様に重ねてお礼申し上げます。

 中間考査も終わり、生徒は今月31日から開催される県高等学校総合文化祭(総文祭)や県高等学校総合体育大会(総体)に向けて、最後の練習に励んでいます。3年生にとっては最後の大会になるので精一杯頑張って欲しいと思っています。

校長室便り No.1

  
      
 
平成25年度 新入生宿泊研修
熊本県立高森高等学校長
廣 野  康 孝
平成25年度 新入生宿泊研修
 

 根子岳や高岳が白く雪で覆われた景色の中で実施した入学式から二週間が過ぎ、新入生も高校生活に随分慣れてきたようです。今年は寒暖の差が大きく、今日も職員室ではストーブが欠かせないようです。しかし、日ざしは暖かさを増しつつあり、校庭のもみじの葉が日増しに色濃くなっています。また、校長室には、毎日鶯のさえずりが聞こえてきます。

 本年度も「校長室から」を毎月発信していきます。どうぞよろしくお願いします。
 入学式では、最初に41名の新入生に歓迎の言葉を述べました。そして、本校の校訓について、その意味を話しました。最後に、昨年に引き続き今年も高森町から教育的支援(入学金及び教科書代への支援)をしていただくことを紹介し、それに応える意味でも、本校の教育活動をさらに充実させていこうと呼びかけました。

 また、新入生宿泊研修の校長講話では、まず、本校の良い点を三つ上げました。それは、

①校内で物がなくならない。盗難事件が一昨年から1件もありませんでした。安心安全な学校で、非行がほとんどない。みんなが気持ちよく、楽しい高校生活ができるように心がけている。

②集会などで体育館に集合したとき、スリッパがきちんと並んでいる。聞く態度もよい。

③立ち止まって大きな声での挨拶や掃除、ボランティア活動など、生徒自らが率先して体を動かすことができる。

 次に、本校の校訓ができたいきさつについて話しました。そして、これからの高校生活に夢や目標を持つことが大事であることと、努力する(継続する)力を養ってほしいこと、最後に自他の命を大切にしてほしいということを話して講話を終了しました。
 生徒たちは、宿泊研修での集団生活を通して高森高校生としての自覚が芽生えたようです。この研修期間中一人一人が規律ある生活と自己管理に努めてくれたので、一人の体調不良者もでなかったのは立派な事柄です。1年生の欠席者は今日現在0(ゼロ)です。

 本年度も、小さな学校だからできる大きな教育~一人ひとりの生徒を大切にする学校~を教育目標に掲げて、日々の教育活動に取り組んでいきます。ご支援をよろしくお願いします。