校長室からの風

忘れてはならない歴史 ~ 動員学徒殉難碑

 御船高校の正門を入った左手に白い石造の碑が立っています。そして11人の若者の姿がレリーフ(浮き彫り)されています。動員学徒殉難碑です。

 今月末をもって平成の世が終わります。「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに安堵しています。」との天皇陛下のお言葉に多くの人が胸を打たれました。かつて我が国において戦争の時代がありました。

 特に昭和16年(1941年)に勃発した太平洋戦争の期間は、学校も戦時体制に巻き込まれました。当時の旧制御船中学校の男子生徒たちは、学徒勤労動員として、昭和19年10月20日に学校を離れ、長崎県大村市にある海軍の工場へ赴きました。そして25日、アメリカ軍の爆撃機B29の大編隊による空襲を受け、10人の生徒が亡くなりました。さらに翌年2月には、福岡市の飛行機製作工場での過酷な労働の末、1人の生徒が病気で亡くなりました。

 戦後20年がたった昭和40年10月25日にかつての同級生の方達の発意で御船高校に動員学徒殉難碑が建立されたのです。以来、毎年10月25日には、碑前において式典を執り行ってきています。『とあまりひとり』と題された追悼誌も編纂され、校長室に残されています。

 時は流れても、忘れてはいけない歴史を伝えるためにこの碑はあります。そして、志半ばで斃れた先輩達の魂が、後輩の生徒の皆さんを見守っていることになります。

 朝、出勤し、動員学徒殉難碑の前を通るとき、私は粛然とした気持ちに包まれ、頭を下げます。今年度も、「安全、安心な学舎であらねばならない」と強い決意を固めています。

 

「天神の森」の学び舎の新しい物語が始まります ~ 平成31年度入学式

 春爛漫の4月8日(月)午後、180人の新入生が熊本県立御船高等学校へ入学してきました。本校は大正11年(1922年)創立ですから、今年度で98年目です。すなわち新入生が3年になった時、御船高校百周年を迎えるのです。まさに最高の時を得て、本校を選び入学してきてくれた生徒たちです。これから「天神の森」の学舎での高校三カ年が始まります。

 御船高校の正門を入ると、正面に楠の大木を中心に樹木が群集している光景が目に迫ってきます。この一画を「天神の森」と呼びます。本校が創立されるはるか昔、16世紀の戦国時代後半、御船城(現在はその一部が城山公園となっています)の守護神として四方に祭られた聖なる森の一つで、もともとは東の天神(あまつかみ)と称されました。以来、五百年近くこの地にあり、歴史を見つめてきました。

 「天神の森」は本校のシンボルであり、この森に見守られ、大正、昭和、平成にわたって熱意ある教師の薫陶を受け、多くの人材が育ち、世に出て行ったのです。平成から令和へと時代は変わっても、「天神の森」の学舎は、可能性豊かな若者と情熱ある教師の出会いの場であり続けます。ロボットをはじめものづくりの面白さを追求する電子機械科、音楽・美術・書道を通して感性を磨く芸術コース、幅広い学びの中から自らの進路と夢を探していく普通科。御船高校は生徒の皆さん一人ひとりの個性を存分に発揮できる学舎です。

 進級した2年生、3年生と合わせて534人の生徒たちの物語が始まります。

 この4月1日に第27代校長として赴任した私にとっても新しい旅が始まる思いです。前任校(多良木高校)に引き続き、学校ホームページを活用し「校長室から風」を発信していきます。学校がいつも風通しの良いところであって欲しいと願い、たとえ微風でも校長室から風を発信し続けたいと思っています。その風が廊下を通り、職員室や教室、体育館等を巡り、窓から抜けてグラウンドへ出て、その風が地域へ広がっていくでしょう。そのような期待を込めて、これから、「天神の森」の学舎の物語を私の思いと共に風に乗せたいと思います。

 

二年間お世話になりました。

校長の西澤賴孝です。このたびの人事異動で玉名高校に転勤することになりました。御船高校在勤中は、生徒の皆さんはもちろん、保護者の皆様、地域の皆様、同窓会の皆様に一方ならずお世話になりました。この場を借りて感謝申し上げます。

御船高校は母や伯父・叔母の出身校であったため、同窓会や地域の皆様にもたいへん良くしていただきました。おかげで私も安心して学校経営に取り組むことができました。近隣の御船中学校や平成音楽大学との連携はもちろん、町主催の各種ボランティアなど、地域に根差した教育活動も実施することができ、少しは御恩返しができたのではないかと思います。

生徒にも、御船高校や御船町の歴史等を紹介し、母校や地元への理解と愛着を持たせるよう努めてまいりました。伝統に裏打ちされた「誇り」を抱くよう、いろんな場面で熱く語ってきたつもりです。二年後に控える「創立百周年」に向かって意識を高めていってほしいと思います。

御船高校の今後の発展とお世話になった皆様の御多幸を祈っております。

本当にありがとうございました。

平成31年3月28日        

熊本県立御船高等学校 第26代校長 西澤賴孝

卒業作品展やってます。

御船高校普通科芸術コースの美術・デザイン専攻と書道専攻の卒業作品展を、熊本市中央区花畑町にある崇城大学ギャラリーで開催しています。同時開催として、1・2年生の合同発表会も兼ねています。私も昨夕行ってみましたが、見れば見るほど味わいのある作品ばかりで、気が付けば一時間ほど見入ってしまいました。本校芸術コースの生徒の力作を皆さんもぜひご覧ください。開催期間は2月10日までです。

 

城南地区駅伝大会の応援に行ってきました。

2月3日(日)、球磨郡あさぎり町で行われた「平成30年度熊本県高等学校城南地区新人駅伝競走大会」に行ってまいりました。本校からは陸上部のみならずサッカー部や野球部、バスケ部やバレー部などの生徒の混合チームで出場しました。前日に試走をして、充分にコースを把握した上で本番に臨みました。あいにくの冷たい雨の中でのレースとなりましたが、立派に走り切り、女子が12位(15チーム中)、男子が20位(28チーム中)でした。選手の皆さん、お疲れさまでした。

御船高校選手の力走です。