校長室からの風

平成30年度のスタート

御船高校に赴任して丸一年が過ぎました。今年度もよろしくお願いいたします。
年度末に17名の先生方が退職・転出され寂しい思いをしていましたが、新たに15名の先生方をお迎えして、平成30年度がスタートしました。4月9日(月)には、新任式・始業式・入学式と立て続けに式典があり、気持ちも新たになったところです。始業式では、今年の重点目標「コミュニケーション能力の育成」について話しました。自らの「言葉」と「態度」を見直し、相手の気持ちを推し量り自分の考えを適切に伝えることで、望ましい人間関係を築いてほしいと考えたからです。「コミュニケーション能力」は社会に出てからも必要不可欠なものです。
入学式では、熊本県議会議員の大平様、御船町長の藤木様、同窓会長の住永様、育友会長の河地様から御祝辞を賜り、184名の新入生も、歴史と伝統のある御船高校の生徒となったことに自覚と誇りを覚えたことと思います。勉学に、部活動に、高校生らしくはつらつと毎日を過ごしてもらいたいです。

卒業式を終えて

本日、3月1日(木)、未明までの春嵐がうそのように静まり、うららかな春の日差しの中、「平成29年度熊本県立御船高等学校第70回卒業証書授与式」を行うことができました。県議会議員増永慎一郎様、御船町長藤木正幸様をはじめ、多くの御来賓および保護者の皆様に御列席いただき、普通科107名、電子機械科52名の生徒が御船高校を巣立ちました。本校で学んだ三綱領「誠実」「自学」「自律」の精神は、これからの人生の中で大きな道標となることでしょう。卒業生の皆さんの前途が、健やかで幸多きものであることを心から願っております。



育友会の皆様からお花をいただきました。
ありがとうございました。

御船中学校の研究発表会に参加して

2月17日(土)、御船中学校で開催された学力充実研究発表会に、本校職員10名とともに参加してきました。御船中は、吉見和洋校長先生のリードのもと、ユニバーサルデザインの視点に立った指導方法の改善に取り組んでおられます。今回の研究発表会でも「すべての生徒が楽しく『分かる・できる』授業づくり」の実践が、公開授業やフォーラム、シンポジウムを通して発表されました。「思考ツール」を活用し、生徒同士の「学び合い」や「リフレクション(省察)」を取り入れた授業は、ややもすると教師主導の講義型授業になりやすい高校の教員にとって、大変参考になるものでした。近くに御船中学校があることを幸いとし、本校職員の指導力向上を目的とした中高連携を、今後さらに深めていきたいと思っています。

霧島高・加治木工高の皆さん、ありがとうございました。

1月26日(金)、育友会の研修で鹿児島県の県立高校を2校訪問しました。午前中は「霧島高校」(眞田校長先生)。総合学科(特進・商・観光・家庭・芸術)と機械科のある学校で、学科構成が本校とよく似ており、地域に根ざした教育活動も盛んな高校です。創立10周年記念行事を10月に終えたばかりだそうで、数々の貴重な資料もいただきました。生徒一人一人の個性を大事にして、活力ある地域づくりに取り組んでいらっしゃるところが大いに参考になりました。霧島高校の皆さん、ありがとうございました。


午後は、桜島がよく見える姶良市加治木町にある「加治木工業高校」(満丸校長先生)におじゃましました。PTAの役員の皆さんもお忙しい中にお集まりくださり、PTA活動のことなどの情報交換ができました。「知的財産教育」の取組の素晴らしさは言うまでもなく、伝統校らしい規範意識の高さが部活動をはじめ、様々な教育活動や進路実績に成果をあげているという印象を持ちました。「ものづくりは人づくり」というスローガンのもとに行われている、社会に貢献できる工業人の育成は、本校にとっても大変参考になるものでした。加治木工業高校の皆さん、ありがとうございました。

三学期始業式校長訓話より

三学期始業式訓話 
校長 西澤頼孝

 みなさん、あけましておめでとうございます。

 今日は三学期の始業式です。冬休みはいかがでしたか。充実した毎日が過ごせましたか。私はお正月に行われる「箱根駅伝」が好きで、毎年楽しみにテレビを見ています。一本の襷が繋ぐ「仲間との絆」って、いいですよね。今年もいろんなドラマがあって感動しました。
 ところで、みなさん、車というのは一体いくつの部品から成り立っていると思いますか?  だいたい小さな車でも4千種類、3万個以上の部品でできていると言われています。

 たくさんの工場で多くの方が、この部品を製作しているわけですが、一つの部品がいいかげんでも大事故につながりますので、一つ一つの部品に心を込めて責任感を持って作られています。
 以前、熊本にある電機メーカーの工場でこんな話がありました。この工場は半導体という電気製品の部品を作っていたのですが、どうしても欠陥品の出る割合が他の工場より多い。従業員はまじめに一生懸命にやっているのだけども、やっぱり欠陥品が出てしまう。工場長をはじめ管理部門にある人は原因の究明に悩んでいました。ところが、この問題を解決したのは一人の若い女性従業員だったのです。ある朝、この女性が通勤の途中、工場の横にある踏み切りの前で電車が通り過ぎるのを待っていました。ゴーッと電車が通りすぎるとき、体にも大きな振動が伝わってきた。日頃から、自分たちの作る製品に欠陥が出るのはなぜだろうと考えていた彼女は、この電車の振動が工場に何らかの影響を与えて欠陥品を生み出しているのではないかと考え、それを上司に言ってみました。なるほどと考えた上司はさらに管理職に報告し、具体的な対策として線路と工場の間に深い池を掘り、振動が工場に伝わりにくいようにしました。するとどうでしょう。欠陥品ができる割合が激減したのです。

 この話からみなさんは何を思いますか。この女性従業員は、ただ自分に与えられた仕事をやるのではなくて、どうしたらこの工場が良くなるかを考えていたということです。世界に冠たる日本の電気製品はこうやって従業員一人ひとりが当事者意識を持って作っていたのです。この話は、当時、「日本の企業では入社間もない女性従業員までが職場の抱えている問題について日頃から真剣に考えている。この組織の一員としての帰属意識こそが日本企業の強さの秘訣である。」という話によく用いられました。

 この「帰属意識」って大切なんです。自分は御船高校の一員であるという意識。何年何組の一員であるという意識。それぞれの住む地域の一員であるという意識。・・・・・・・・二学期の終業式で、「人生とは自分の居場所をつくる旅のようなものだ」という話をしましたね。その「居場所」にしっかりと存在感を示すことが大切なんです。・・・・・これからみなさんは遅かれ早かれ社会に出て仕事をすることになります。自分がその職場を支えるという意識をもって勤めてほしいと思います。そうすれば自分自身のモチベーションも上がるし、同僚からも信頼され、充実した人生が送れるのではないでしょうか。

 今日から三学期が始まります。三学期には、一、二年生の修学旅行があります。三年生にとっては、いよいよ最後の学期、学年末考査を無事クリアして卒業するという大切な学期です。先生方のご指導をきちんと受けて、一日一日を大切に過ごしてほしいと思います。

 みなさんのこの一年が、充実した素晴らしいものになることを祈念して、以上をもって、三学期はじめの訓話を終わります。
(平成30年1月9日)