進路便り             第1号   令和5年(2023年) 11月17日発行                 熊本県立盲学校 進路指導部                      進路指導部では、夏季休業中に「保護者施設見学会」を実施し、2つの事業所を見学しました。そこで得ることができた情報について、進路便りで詳しくご紹介していきたいと思います。まず、本号では、北区下硯川にある「社会福祉法人 はなぞの学苑」についてご紹介します。 1 はなぞの学苑創設経緯     熊本市が設置する各種社会福祉施設の運営を、適切かつ能率的に行うことにより、熊本市における社会福祉の増進に寄与することを目的として、設立された社会福祉法人です。  福祉施設の管理運営を社会福祉事業団に委託することにより、専門的能力を有した熱意ある人材を確保するとともに、施設利用者の増加等に対しても柔軟に対応でき、住民福祉の向上を図ろうとするものです。  また、今後ますます複雑・広範囲化していくと予想される福祉ニーズに対し、福祉施設でのサ−ビスと在宅福祉サービスとの一体的・効率的なサービス提供を行います。  ※熊本市社会福祉事業団ホームページから抜粋 2  理念について    はなぞの学苑は、昭和57年5月1日に開設以来、36年間に渡って花園校区で活動していました。平成28年の熊本地震により苑舎に大きな被害を受け、平成31年(2019年)4月から、西里校区(熊本市北区下硯川)へ移転して、新たなスタートを切っています。  熊本市社会福祉事業団の理念を基本としながら、地域に根付き、地域に愛され、地域とともにある学苑づくりを進めています。  学苑のめざす姿として @ 利用者にとって通いがいのある学苑 A 家族にとって通わせがいのある学苑 B 職員にとって勤めがいのある学苑 C 地域にとって応援しがいのある学苑  の4つについてめざして取り組んでいます。 3 事業内容    @ 就労継続支援B型について 就労継続支援B型は、定員は20人です。活動内容は農芸班と室内受注班(紙袋の紐通し等)施設管理班(室内清掃)と地域交流カフェの4つの内容で作業に取り組んでいました。月末には、工賃を支給されています。 A 生活介護について 生活介護は、定員は40人です。活動内容は、つくしグループ、ばらグループ、さくらグループに分かれておこなっていました。 「つくしグループ」では、さをり織りやビーズ通し、フクロウブローチ作り等手芸をメインに活動していました。デザインは、利用者さんがその都度考えているそうです。 「ばらグループ」では、陶芸を中心に活動していました。ねんどを形に入れて、皿を作ったりカップを作ったりしていました。形を成形する人や絵付けをする人に分かれて取り組んでいました。 「さくらグループ」では、木工活動をしていました。木を加工して、箸置きを作られたり、しゃもじを作られたりしていました。また同時に、紙すきをして制作活動をしていました。      就労継続支援B型も生活介護も、利用者は朝、送迎車で施設まで登苑し、夕活動終了後に送迎車で降苑方していました。 4 学苑生活の流れ    《生活介護》   〜9:00 登苑(職員・家族の送迎)(月〜土)   9:00〜 着替え・朝の確認(日程等)(月〜土)  10:00〜 健康活動(体操・ウォーキング)・作業・余暇 (月〜水)       合同活動 (木)       作業余暇 (金)       合同活動 (土)  12:00〜 昼食・歯磨き・昼休み (月〜土)  13:00〜 作業・余暇 (月〜水)       合同活動 (木)   作業余暇 (金)   合同活動 (土)  14:00〜 着替え・連絡帳記入・帰りの準備 (月〜土)  15:00〜 降苑 (月〜土)  《就労継続支援B型 月〜土の日程》  〜 9:00 登苑(職員・家族の送迎)  9:00〜 着替え・朝の確認(日程等)  9:30〜 作業・余暇  11:00〜 休憩・ストレッチ  11:30〜 作業  12:00〜 昼食・歯磨き・昼休み  13:00〜 作業  14:30〜 着替え・連絡帳記入・帰りの準備  15:00〜 降苑 【終わりに】  「はなぞの学苑」には、昨年度の卒業生が活動に取り組んでいました。とても楽しそうに作業し、やりがいを持って活動をしているのが伝わってきました。学校生活で、幼児児童生徒一人一人の得意なこと、一つの作業を継続して取り組むことを、見つけたり、探したりして卒業後の生活に繋げていきたいと思いました。