進路便り第3号  平成30年2月16日発行  熊本県立盲学校 進路指導部    今回は、2学期に実施した中学部の職場体験学習について報告を行います。職場体験・見学を通して働くことの意義や喜びを体験し、将来の進路選択のひとつとして活動に参加することを目的として行いました。 1.Aさん   @体験場所  本校高等部理療科 A体験内容・生徒の様子  今回の体験学習では、臨床保健理療やあん摩・鍼の実技、解剖学の授業の見学と体験を行いました。  臨床保健理療の授業では、人間の体のしくみ(反射)について体験を交えながら学習を行っていました。土田君自身の体を使って反射のしくみや種類について学び、体の部位によって名称が異なり、その数が多いことに驚いてました。あんま・鍼の授業では、あん摩マッサージ指圧師として患者さんの診察に必要な知識や技術についての学習を行っていました。患者としてマッサージを受けたり、実際に使用されている鍼の長さや体に打たれた鍼の様子を触ったりするなど、初めての体験で緊張しながらも、興味を持って参加することができました。解剖学の授業では、生殖器のつくりについて学習が行われていました。見学が中心となりましたが、模型やiPadを活用した分かりやすい説明の仕方について学ぶことができました。また、臨床実習の体験では、専門的な手洗いの方法やタオルのたたみ方等について体験を通して 学ぶことができました。   今回の体験を通して、理療科教員の仕事内容や必要な知識や技能について、具体的に知ることができました。また、実習後に教員に目指すにあたって、いくつかのアドバイスをいただけるなど、とても有意義な学習を行うことができました。 B生徒の感想 ・理療科のあん摩・鍼・灸に関する学習内容の多さにとても驚いた。この内容を教 えられるようになるためには、今のうちから、勉強の習慣を身に付けておくことが 大切だと感じた。 ・先生が体のつくりを説明する際は、具体的なイメージが持てるような説明の仕 方をされていて、勉強になった。 ・手の洗い方やタオルのたたみ方など身近な生活の中で生かしていきたい。 2.Bさん  @体験場所  ケア・ハピネス らふグループ A体験内容・生徒の様子  初めて利用する施設ということもあり、はじめは少し緊張した様子でしたが、すぐに慣れた様子で、午前中の活動から笑顔で取り組むことができました。  午前中のバスボムづくりでは、日頃の学習でも見せているような、自分から手を動かす、指先で押さえるといったよい姿が見られました。  午後は少し眠さも見られましたが、ボウリングゲームの賑やかな雰囲気を楽しみながら笑顔で過ごすことができました。帰りの時間には、利用者やスタッフの方に挨拶をしてまわり、自分から手を伸ばして挨拶をすることができ、職員の方からも「頑張ったね」と声をかけられて嬉しそうにしていました。  今回の体験で、「制作活動でいろいろな手の使い方をすること」や「トイレへの訴えをわかりやすい形で示すこと」を今後の課題として得ることができました。 3.Cさん   @体験場所 あいEYEワークセンター A体験内容・生徒の様子  フルーツキャップ折り、ポチ袋への型押しの体験をしました。フルーツキャップづくりは、学校でもプラスチックのコップを使って練習をしていたので、体験先でも同じものを使うことで、緊張せずにいくつも折ることができました。  型押しでは、機具のハンドル回しが楽しかったようで、積極的に取り組むことができていました。初めての職場体験、そして一つの活動に1時間取り組むスケジュールでしたが、しっかり頑張ることができました。昼食も手作りのおいしいご飯とお味噌汁、大人分のおかずをペロリと食べるなど、学校ではできない、とても良い経験をさせていただきました。 4.Dさん  @体験場所 あいEYEワークセンター A体験内容・生徒の様子  フルーツキャップ折り、ポチ袋への型押しの体験をしました。フルーツキャップを折る活動に加え、その数を10個ずつ数えて、用意された箱に並べました。説明を聞いて手順を把握すると、時間いっぱい集中することができました。型押しは、紙にしっかりとデザインの押型が残るように、機具のハンドルをゆっくり丁寧に回すことを目標にしました。今回は、職場体験場所まで徒歩と公共バスを利用して通い、「通勤」という新しい用語と意味を学ぶこともできました。初めての職場体験で緊張もあったと思いますが、あいEYEワークセンターのスタッフの方々、通っている先輩に優しく声をかけていただき、ご指導いただいたことで、笑顔で体験を終えることができました。 た。