第5号   平成31年(2019年)3月 日発行                 熊本県立盲学校 進路指導部                      今回は、2月20日、21日に実施された幼小中学部施設見学会について紹介します。 1.社会福祉法人ライン工房(参加者:保護者7名、職員2名)  最初に、ライン工房職員江口様に概要説明をしていただきました。ライン工房は、就労継続支援B型事業、生活介護事業、就労移行支援事業をされており、利用する方一人一人に合った働き方やその思いに応えられる環境作りに努められていました。ここでの仕事内容は、クッキーなどの焼き菓子や天然酵母パン作り、自家焙煎コーヒー等の製造販売、その他軽作業で、実際にその様子を見学させていただきましたが、利用者のみなさん一人一人が作業しやすいような工夫がなされており、いきいきと働かれている姿が印象的でした。盲学校の卒業生も2名おり、その日は、商品につけるタグの穴に細い糸を通す作業をしていました。黙々と丁寧に仕事をする姿に参加された保護者の方もとても感心しておられました。別の日には、パン生地を決められた通りの分量に分けて丸める作業もしているようで、その正確性をライン工房の方も高く評価されていました。  その後、ライン工房敷地内にあるグループホームゆうゆう館を見学させていただきました。必要なサポートを受けながら安心して過ごせる環境を提供できるよう努められており、広々としたバリアフリーの室内には談話室もあり、利用者同士の交流の場にもなっているそうです。  参加された保護者の方は、「将来の子どもの姿が少し見えたような気がした。」「スタッフの方の支援の工夫に驚いた。」「将来を見据えて今できることを頑張っていきたい。」などの感想を持たれ、有意義な見学会となりました。 2.点字図書館(参加者:保護者3名、職員2名)  はじめに、点字図書館職員石坂様に、点字図書館の業務内容について詳しく説明をしていただきました。図書の種類や貸出の仕方、サピエ図書館の利用、福祉サービスの利用等、様々な事柄を丁寧に教えていただきました。その中で、携帯電話のアプリの活用と将来の可能性についても、体験談を交えて話していただき、参加された保護者の方も、興味を持って熱心に話を聞いていました。  その後、点字図書館の館内を石坂さんに案内していただき、点字で作成した郵便物を封入する作業、ボランティアの方が音声データをCDに焼き付ける作業等を見学しました。また、実際に石坂さんがパソコンを使って文書を作成して印刷する様子を見せていただき、保護者の方は一人で操作をされている様子を見て驚いていました。  今回は、点字図書館の概要説明や業務内容のみでなく、視覚障害のある方の生活の仕方等を具体的に知ることができ、参加者にとってとても有意義な見学会となりました。