徒然雑記帖

2017年8月の記事一覧

残暑お見舞い申し上げます。

 

立秋(8月7日)を過ぎ、はや十日、昼間はまだまだ暑いですが、朝夕は少しだけしのぎやすいように感じます。

 夏休みも残り2週間になり、生徒の皆さん方の中には、手をつけていない宿題が気になり始めた人もいるかもしれません。


 この間も、3年生は連日登校して、SPI対策、履歴書の清書等に懸命に取り組んでいますし、1,2年生は暑い中、さらに暑い体育館等で練習に明け暮れています。

先ほどは、8月6日から10日にかけて、山形県西川町月山湖で開催されたインターハイ・カヌー競技に出場した選手たちが、結果の報告に来ました。台風5号の接近で強い風雨にさらされ、思ったように力を出し切れなかったと無念の思いを述べる生徒もいましたが、気持ちを切り替えてこの思いを就職や進学にぶつけてほしいと願っています。

ところで、部活が終わってから、人吉温泉駅発18:34や19:41の湯前行きで帰宅する人たちは、夏至の頃に比べて日の長さが短くなったことを実感している人もいるはずです?!

私も気になり、人吉市の日の出、日の入りの時刻を調べてみました。下に抜粋したように、ここ数日は、冬至に向かって、日の出は1分位ずつ遅くなり、日の入りも1分位ずつ早くなり、日照時間は3分位ずつ短くなっているようです。(出典:www.japanab.com

  日の出日の入り日照時間  
6月21日(水) 5:1119:2614時間15分 夏至
8月16日(水) 5:4119:0113時間21分  
 8月17日(木) 5:4219:0013時間18分 本日
 8月18日(金) 5:4318:5813時間15分 
 12月22日(金) 7:1417:1610時間 2分 冬至

写真は、球磨川に架かる大橋からパチリした昨日の日の入りの様子です。
 川面を渡る風は生ぬるかったけど、カナカナカナというヒグラシの鳴き声に、そこはかとなく近づく秋の訪れを感じました。

季節の移ろいを感じるのはいいものです。そこで、携帯の着信音をヒグラシにしてみました。心が和むので、電話が鳴るとほんの少し聞き入ってしまいます。

でも、ヒグラシの鳴き声がする道を散歩中に、着信があったら気付かないかも・・・とか、うちの娘たちもそうですが、セミがGよりも嫌いな女性は多いと聞きますので、カフェなどで着信があったら、ギョっと引きつった顔をして席を移られるかもしれないとか・・・色々考えたら少し不安になってきました。

                【校長】


 

アクセス数 700000 → 0に思いを馳せる

暑中お見舞い申し上げます。

 

月が変わり、8月に入りました。連日厳しい暑さが続いていますが、生徒の皆さんをはじめ、いつもHPにお越しの皆さまには、健やかにお過ごしのことと存じます。

 

さて、校内では3年生が「夏を制する者は受験を制す」の心意気で、熱気に包まれながら学習会に参加する一方、部活動では先週の日曜日に、野球部が玉名工業高校と、バレー部は宮崎県の小林高校と練習試合を行うなど、新チームの選手たちが懸命に汗を流している様子を目にしました。

また、福岡市のマリンメッセで行われた玉竜旗大会に出場した剣道部からは、5回戦で敗れたという報告を受けました。「そこまでよく頑張った」と思いつつも、先日の高校野球でもそうでしたが、勝ち続けることの難しさを実感します。

カヌー部は、山形で行われるインターハイに向けて4日に出発します。いい結果を期待しています。

 

それぞれの夏を謳歌する生徒の皆さんに、体調を崩さないよう全力で頑張ってほしいという願いを込めて、通勤の途中で目にした木槿(むくげ)の花を紹介します。

この花、早朝に咲き夕方にはしぼむので、儚(はかな)いものの象徴とされることもありますが、この猛暑の中に毎日毎日咲き続け、生命力を感じます。淡いピンクの涼しげな花びらの色合いが気に入っています。花言葉は「信念」で、お隣の国、韓国の国花でもあります。

 

ところで、昨夜、午後11時47分現在のアクセス件数は、700000

とても感慨深いものを感じながら、素因数分解をしてみました。

 

700000=2×5×7

 

従って、その約数は、1,2, 4, 5, 7, 8, 10, 14, 16, 20, 25, 28, 32, 35, 40, 50, 56, 70, 80, 100, 112,125, 140, 160, 175, 200, 224, 250, 280, 350, 400, 500, 560, 625, 700, ・・・・(途中略)・・・・, 43750, 50000, 70000, 87500, 100000, 140000, 175000, 350000, 700000

の72個あることになります。

 

このような綺麗な数字をみると、数字の並びをそのままにして、加減乗除等の記号を入れ、意味のある数字を作ってみたくもなります。今回はこの記念すべき70万件*1を達成した昨日、8月1日の「81」という数字に挑戦してみます。

 

15分程色々やってみました。しかし、0の前後に+、-、×、÷をどう入れても無理です。所詮、ゼロはゼロです。

本屋さんには、「0から1の発想術」などの自己啓発本が溢れていますが、昔から「無からは何も生じないFrom nothing, nothing comes.)」などと言われ、「無から有が生じることはありえない」とされているわけで、そのことを実感しながら無力感に苛(さいな)まれかけました。

しかし、数学の分野では、0にある演算を施して1を作る方法*2が幾つかあります。それを駆使して、絶対できるとの「信念」を持って精一杯悪あがきをしてみました。

 

70+{(0!+0!+0!)!}!!!!-0!=81 → 8月1日

 

【注】 中学生の皆さんへ。もう何度も説明していますが、は「階乗」または「ファクトリアル」と読み、例えば5!なら、5×4×3×2×1を計算して120になります。

驚くかもしれませんが、0!=1です。これは定義(決めごと)*3です。ですから、「なぜ0!=1になるのか証明してください」と言われると困ってしまいます。このように決めると色々と都合がいいかからで、なぜ都合がいいかは高校の数学で学習します。

そういうことで、(0!+0!+0!)!=3!=6という所までは大丈夫だと思います。その後の!!!!というのが初登場になります。これは「4重階乗」と呼ばれるものです。

このような「多重階乗」は、高校の数学の範囲を超えますが、「2重階乗(ダブルファクトリアル)」や「3重階乗(トリプル ファクトリアル)」から順を追って説明します。決して難しいものではありません。ついて来てください。

 

・まず通常の階乗です。6を例にとると

6!=6✕5✕4✕3✕2✕1=720

 

・これに対して、2重階乗(!!)は階乗の1つ飛ばしバージョンと考えてください。

n!!なら、n×(-2)×(-4)×・・・×・・・というように、2つずつ減らしながら掛け合わせます。nが偶数だと××2で終わりますが、nが奇数だと最後は1で終わることになります。

従って、 6!!=6××=48 となります。

 

・3重階乗は階乗の2つ飛ばしバージョンです。n!!!なら、n×(-3)×(-6)×・・・ということです。最後は最小自然数まで掛けることになります。

   従って、 6!!!=6×3=18 となります。

 

・もう大丈夫と思います。今日出てきた「4重階乗」は階乗の3つ飛ばしバージョンです。これも最後は最小自然数まで掛けます。

従って、 !!!!=×2=12 になります。大丈夫でしょうか?

   結局、今日の式は、70+12-1=81ということの大袈裟な表現です。(^^

 

今日は0(ゼロ)に苦戦したわけですが、生徒の皆さん方は0にどのようなイメージを持っていますか。

「甘い飲み物なのになぜカロリーゼロ?」とか思ったことはありませんか?(本当は怖い「0カロリーの恐怖」なんていうテレビ番組を見たことがあります。ぞくっとする位、怖かったです)

3年生なら、求人票の中の「過去3年の採用・離職者数」の欄を見るはずです。離職者数が0だったら「この企業、きっといい職場かも?」とか高評価をつけるかもしれません。

私は、「残業ゼロで年収600万円」という見出しの記事を読んだことを思い出します。神奈川県内にあり、ワイヤーカット加工機で金属加工を営む社員7人の中小企業の実践例でした。経営者が作業工程や就業形態を見直し、残業代として払うべき賃金を基本給に組み込んだ結果、無駄の排除に取り組むなど従業員のモチベーションが格段に上がり、22時までの残業が当たり前だったのが、定時退勤に加え、社員全員に賞与(ボーナス)も夏・冬100万円ずつ支給、週休3日を検討中というように、劇的に就業環境が変わったとありました。違法な長時間労働が問題視され、働き方改革が広く議論されている中、「残業を前提にすると作業が遅くなる」という経営者の言葉が胸に響きました。また、つい最近、「住宅ローンの金利(利率)が0」という広告を目にしました。利用者からは勿論大歓迎でしょうが、銀行側からのメリットが何なのか疑問に思ったところです。

 

このように「特別な意義」を感じる「数としての0」です。一体誰が0を発見したのか?皆さんもきっとどこかで聞いたことがあるように、古代インドの数学で「0」の概念が確立されているようです。この夏、数学史の本を読んでみるのも一興かもしれません。

                         【校長】

 

*1桁が3桁違いますが、7月31日のニュースで、東京ディズニーランドが1983415日に開園してから34108日目で入場者数が7億人を達成したと報じていました。7億番目のゲストには、認定証や2020年まで有効の特別ご招待券などがプレゼントされたとか。こういう記念すべき数字にこだわる感性が強いのは日本人だけなのでしょうか?

 

0から1を作る数学の演算、0!=1 の他にも cos0=1 とかあります。cosは「コサイン」と読み、高校1年で履修する数学Ⅰの三角関数の分野で学習します。

 

ちなみに、7月10日の記事の注釈で紹介した「どんな数字でも0乗すると1」については、厳密に言うと0だけは相手にしていません。0の0乗、即ち0は、0÷0と同様、不定ということで定義していないのです。

ただし、0=1と(暗黙的に)定義して議論を進める数学の分野も一部あるようで、Googleなどで「0の0乗」と検索すると「1」と主張するサイトに沢山ヒットします。色々悩ましいところですが、少なくとも高校の数学の範囲内では定義しないと考えておいていいと思います。