徒然雑記帖

Why don’t we go to see a firefly tonight?


いつも本校のHPにお越しいただきありありがとうございます。
 
  
朝夕は半袖では少し肌寒いけど、日中は汗ばむ爽やかな初夏の陽気です。そろそろ梅雨入りも気になるところですが、いかがお過ごしでしょうか。

昨日は私たち教師の「完全定時退勤日」ということで、生徒の皆さんは部活がありませんでした。嬉しそうな表情で下校する何人かに「早く帰って何するの?」と水を向けたところ、にこにこしながら異口同音に「勿論、勉強です」と。何かしら可笑しかったです。

私は昨夜8時頃、歩いてコンビニに買い物に行く途中、川べりの草むらに蛍が光を放っているのを目にしました。蛍、今年になって初めてでした。綺麗な清流に恵まれたここ人吉は蛍が舞うんですよね!

昨年、こちらに越してきて、蛍が乱舞する光景を何十年ぶりかに目にして、自然が豊かなんだと改めて驚きました。

いつかは部屋の中に蛍が迷い込んできたこともあり(右写真)、淡い光の点滅を見ながら、女子から『今夜一緒にホタルを見に行こうよ』と高校生の頃に誘われていたらどんな返事をしただろう‥‥とか、ありもしなかったことを考えつつ幽玄夢幻の中眠りに落ちるという何とも贅沢な体験もしました。

そういえば、千年も昔に書かれた「源氏物語」にも、蛍が恋物語にふさわしい感じで描かれています。ズバリ「蛍」と名付けられた巻でです。

手元のシラバスによると、本校の国語では徒然と伊勢は学習しますが、源氏は扱わないみたいですから、生徒の皆さんの中でこのストーリーを知っている方は少ないのかもしれません。ごく大雑把にいうと、玉鬘(たまかずら)という姫君の姿を、ある男性に見せようと考えた光源氏が、暗闇のなかで蛍を放ち、その光に照らし出された姫の美しさに、男性がますます恋心を募らせていくというシチュエーションでした。

いよいよ明日から中間考査が始まります。試験勉強も気合いを入れてやらないといけませんが、窓越しに外を眺めてみませんか。

暗闇の中のロマンチックな光の明滅に癒されるかもしれません。

                                                                            
                                                                                                【校長】