校長室便り9月(NEW)

 かもと稲田支援学校 校長室だより 20210915

 長い夏休みが終わり、子どもたちが元気に登校してきました。コロナ禍での夏休みの過ごし方については、保護者の皆様の御協力もあり、感染拡大防止に努めていただいたことに感謝しています。

 この夏はオリンピック、パラリンピックが東京で開催され、日本はたくさんのメダルを獲得することができました。コロナ禍で一年延期された開催でしたが、選手にとっては体や気持ちのコンディション調整に気を遣った開催だったと思っています。競技はその一瞬に力を集中させて、結果を出さなければならないことではありますが、それまでの過程でどのようなことを考え、取り組んできているのか、それぞれの選手の背景を知ることで、メダル以上の多くの感動を得ることができました。

 スポーツをとおした交流については、本校でも力を入れていきたいと考えています。ある保護者が「障がいをもつ我が子が就労してからも楽しめることを見つけてやりたい」と思いを述べられました。大人になって、仕事以外に余暇をどのように過ごしていくのか、心配されての発言だったと思います。本校では、地域や保護者とボッチャをとおした交流を進めています。子どもたちも興味を持って取り組んでいて、先日の「楽球(ボッチャ)甲子園」では、二つの部門ともに本校のチームが優勝することができました。結果に喜んだのはもちろんですが、大会をとおして、参加者同士、大会を運営している方々とも交流ができたことが何よりの収穫でした。ボッチャは障がいの有無に関係なく、体力のある人もない人も、言葉は交わせなくても楽しみを分かち合える競技だと思います。本校から少しずつでもボッチャの楽しみを広げていき、生涯、スポーツを楽しみながら豊かな生活を送っていってほしいと思います。

 

 令和3年9月

熊本県立かもと稲田支援学校長  後迫 貴利子