日誌

機能性材料製造実習(サーミスタ作製)【工業技術基礎-材料技術科1年】

サーミスタ作製
 サーミスタ(Thermistor)とは,温度変化に対して電気抵抗の変化の大きいセラミックスの抵抗体(温度感知素子)のことです。この現象を利用し,温度を測定するセンサとして利用されています。
 材料技術科では,3種類の原料から機能性材料の1つである"サーミスタ"を作製する実習を行っています。サーミスタはセラミックスなので,作製するには精密な温度制御ができる高温電気炉が必要です。
 3年次には,自作サーミスタとマイコンボードARDUINOを使って『簡易電子体温計』をつくり,実際に温度を計り,どれくらいの誤差があるか調べます。
 材料技術科は,溶接や旋盤を使ったものづくりのほか,
・機能性材料をつくる
・人工ルビーをつくる
・バイオマス固体燃料をつくる
という材料技術科ならではのものづくりもできます。

【作製手順】

3種類の粉末を電子天秤で計り取ります

計り取った各粉末をよく混合します

混合粉末を磁製るつぼに入れ...

電気炉内にセットし... 

800℃で1時間仮焼します

 仮焼した粉末を乳鉢で粉砕・混合します

所定量を電子天秤で計り取り...

金型に充填し...

加圧機で加圧成形します

 荷重は1トンです

成形したペレットを再び電気炉にセット

1000℃で1時間焼結します

 焼結完了したサーミスタ素子
何の変哲もない黒いペレット

サーミスタ素子の両面に銀ペーストを塗布


ピンヘッダをはんだ付け

リード線を取り付けて完成!!

 サーミスタとして機能するか温度特性を測定

温度変化による抵抗値の変化を記録します

データをEXCELに入力し,グラフ化・解析


温度特性グラフ
各データは解析した曲線上に乗っています
成功です!!