古城横穴墓群(古墳時代6世紀~7世紀)
  古城横穴墓群は、高さ15m幅100mの範囲に、大きく分けて三段に造られており、53基確認されたが、本来は70基程あったものと考えられる。熊本県内の横穴墓群は横に一列に造られているものが多いが、古城横穴墓群は数段に造られているのが特徴である。
 古城横穴墓群の出土品としては、金銅製雲珠、杏葉、帯金具などの馬具である。
 熊本県内には、全国の約半分を占める約180基の装飾古墳が知られているが、古城横穴墓群でも2基に装飾を認めることができた。その他に、閉塞石に彫刻したものが2基発見された。1基には四角を、もう1基には文字が彫ってあった。四角は位置的に見て把手を表現したものと考えられる。文字は外面の中央部やや上方に「火守」または「火安」と認める文字が刻まれていた。
 ※1985年(昭和60年)刊行 古城横穴墓群(熊本県文化財調査報告書第74集)から抜粋